いやはや任天堂恐るべし。
2021/11/1(月)に配信されたピクミンブルームで、最近たくさん歩いています。
いわゆる「位置ゲー」と呼ばれるもので、スマートフォンなどの位置情報を使用したゲームデザインです。
有名なものでは、
・ドラゴンクエストウォーク
・駅メモ!
などでしょうか。
本作は、ポケモンGOと同じく、2015年にGoogleの社内スタートアップから始まり、独立したナイアンティックと、任天堂が拡張現実(AR)を使って共同開発したゲームです。
プレイして感じたことは
ポケモンGOと比べてゲーム感がないということです。
どちらかというと、ライフログ、日記のようなものに近い。
ポケGOは歩いて、ポケモンが現れたら立ち止まり、モンスターボールを投げてゲット。
あるいはポケモンジムについたらそこでバトルを行う、というかなり歩行中に操作が求められるゲーム性になっているかと思います。
が、ピクミンブルームは、アプリを起動して歩いていさえいれば(ヘルスケアアプリなどから歩数情報の共有を許可すればアプリさえ起動しなくてもよい)、ピクミンが生まれる苗が育ち、また連れ歩くピクミンがアイテムを拾っています。
家に帰ってからアプリを見て、苗を引っこ抜いたり、ピクミンの拾ってきたものを回収すればいいだけです。
かなりゲーム的な操作を省いているなぁという印象を受けます。
また、何より特徴的なのが、その日の絵日記のようなものを一言コメント付きで記録できること。
その日撮った写真や、又はピクミンが映り込んだ各地の写真とともに、ライフログが残せます。
ここらへんの歩行中の操作をできるだけ省いて、歩くことにフォーカスさせる、という仕組みは新しいなぁと思いました。
まぁこれもピクミンという魅力的なブランドがあってこそできることなのかもしれませんが。
以前、任天堂の前社長、故岩田社長がこんなことを言っていました。
人は、まずその対象に対して、自分のエネルギーを注ぎ込むんですね。時間だったり、労力だったり、お金だったり。そして、注ぎ込んだら、注ぎ込んだ先から、なにかしらの反応が返ってきて、それが自分へのご褒美になる。そういうときに、自分が注ぎ込んだ苦労やエネルギーよりも、ご褒美のほうが大きいと感じたら、人はそれをやめない。だけど、返ってきたご褒美に対して、見返りが合わないと感じたときに、人は挫折する。
つまり、
注ぎ込んだエネルギーより、それによって返ってきたご褒美の方が大きければ、人は継続できる。
ということをおっしゃってます。
「歩くことは健康によいのだ。だから歩け」といわれても、漠然と一人で歩くのはさみしいですし、つまらないので、みんな歩きません。
自転車だったり車だったり公共機関のような利便性の高いものを選ぶようになるのは自然なことでしょう。
でもそこに、
歩くというエネルギー以上に、ご褒美を与える仕組みを仕込んでおくことで、
みんなが好んで歩くようになるわけです。
具体的なご褒美は
・ピクミンが増える
・人と繋がれる
など様々です。
ゲーム人口を増やしたい。そしてゲームを通じて人々の健康課題を解決したい。
そのような試みをしている任天堂さんはほんとにすごいなぁと思います。
自分のやっている仕事・志がいかに小さいことか。身に沁みます。
岩田前社長はポケモンGOを長年温めてきたこともあり、ピクミンブルームも岩田前社長がいなければ実現しないかったかもしれません。
あったこともないけれど、改めて岩田前社長には感謝申し上げたいところです。
妻と一緒に歩いてみたり( ^ω^)・・・